専売局庁舎正面
当時の専売局庁舎。写真左には今はない門や奥に建物が見受けられる。
出張所庁舎(木造平屋建236㎡)は、明治41年(1908)、塩の専売を担当していた大蔵省が建設したもの。塩田で作られた塩を集め、山田港から全国に送っていた。昭和15年(1940)からは、旧山田村役場として使用。市山田支所を経て、現在、ミニデイサロン「しおさい」及び老人会の集会場として使われている。庁舎の南東に建つ文庫(煉瓦造27㎡)
は、塩専売に関わる公文書が保管されていた。現在は、地区コミュニティの倉庫として使われている。
二つの建物は、日本の近代建築史上大きな足跡を残した大蔵省臨時建築部が携わった数少ない現存建築物として、その優れた意匠感覚が窺える貴重な建物である。地域の歴史を調べるうち建物の貴重性に気付いた山田まちづくり講座生は、平成19年(2007)から地域住民と共に文庫の修復を行う傍ら、重要文化財として保存する活動を進めた結果、平成23年(2011)、念願叶い国の登録有形文化財として登録されることとなった。
登録有形文化財登録日 平成23年10月28日
庁舎(登録番号第33-0250号)
文庫(登録番号第33-0251号)
文庫
専売局庁舎の制服
登録有形文化財プレート